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2人の美少年⑨

「ソラって本当に可愛い。可愛くて愛おしいよ」 レオは空に近付き、再び口付けた。 「んぅ、んん…、はぁ…」 唇を離すと空はまたトロンとした表情を浮かべる。 2人は暫く黙ったまま見つめ合っていた。 「レオってハーフなの?」 空はレオのハーフっぽい顔立ちや、青色の瞳を見て聞いた。 「そうみたいだよ。親の顔は知らないんだけどね」 レオは答える。 「そうなんだ…。レオの目、すごく綺麗。宝石みたい」 空がそう言うと、レオは少し驚いたような表情を見せた。 「そうかな…?そんな事言われたのは初めてだよ」 レオはそう答え、また2人は言葉なく見つめ合う。 「2人とも、向かい合って話をしているだけじゃ、お客様が退屈してしまうよ」 先程から黙って見ていたオーナーが口を出した。 オーナーは手元のタブレットでシアタールームの様子を見つつ、空とレオの事も監視していた。 空とレオがまるで恋人のように絡み合う度にシアタールームの客達は歓喜しているようだったが、オーナーは逆に苛立ちのようなものを感じていた。 「オーナー、わかっているよ。僕達のペースがあるからさ、温かく見守っていてよ」 レオはオーナーに対してにこやかにそう言った。オーナーは面白くなさそうな表情を浮かべ、口を閉じた。

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