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お題『両片想いのその先で』

 君が女の子を泣かせるたびに、 「またそうやって…」なんて咎めながら、  心の中でホッとしている自分が居る。  周囲の誘いを断って、  僕の部屋でダラダラとゲームをする君を見て、  微笑ましく思う自分が居る。  僕と喧嘩になったとき、  少し不安げに揺れる君の瞳を見て、  優越感に浸る自分が居る。  僕の隣で、君が幸せになれる保証なんて無いのに、  僕は今日も、醜い本音を隠して君を受け入れる。  君も本当は気付いてるでしょ?  これは嘘ばっかりの、友達ごっこだってこと──。  それでも僕らは臆病だから、  互いに手を離せずに居る。  両片想いのその先に、  僕らはいつか、辿り着けるかな。

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