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お題『過ち』
原付の二人乗り。
親からこっそりくすねてきて、
隠れるように公園で吸った煙草。
どう頑張ったって見えないとわかっていながら、
大人を装って遊び歩いた夜の街。
その場凌ぎの、保身の嘘。
見栄を張りたいだけの、身勝手な嘘。
……大事な誰かを、傷つけてしまった嘘。
人生の三分の一だって、
俺はきっとまだ生きていないのに、
積もりに積もった、過ちの数々。
大人になったら、「そんなこともあったな」なんて、
二人で笑い合える日が来るんだろうか。
罪悪感の苦みが詰まったビールで、乾杯をしながら。
毎日のくだらない悪行を、
後悔する日がくることはわかってる。
だけど俺は、
お前と共に居た日々だけは、
過ちだなんて、思いたくはないんだ。
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