上辺だけの、甘ったるい台詞。 　互いに高め合えるのは、 　男同士、良いところがわかっているから。 「好きだよ」なんて嘯いて、 　それっぽく唇を合わせたりして。 　本能の赴くまま、 　生ぬるい欲望を吐き出す。 　そう、これは単なる性欲処理。 　それだけじゃ愛想がなくてつまらないから、 　子供じみた恋人ごっこを交えているだけ。 　俺とアンタの身体がどれだけピタリと重なったって、 　それは噛み合ったパズルのピースみたいなもの。 　何度も何度もそう繰り返して、自分に暗示をかける。 　そうでなきゃ、 「愛してる」って本音が、 　俺たちを壊してしまいそうだから。