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07 キュンキュンキュンっが止まらない♡
「ほら~はやくはやくっ! はやく家かえって、たつやんちにあつまろーぜ!!」
「わぁんまってよ~! おいてかないで~!」
午後三時三十分、少し手前。
窓の外からは、小学校帰りの子供たちの声がわーわーきゃあきゃあ、
チラホラと聞こえ始めていた。
でも、そんな声はカーテンで閉め切られた少し蒸し暑い部屋でこれでもかと密着し、抱き合ってキスを交わしていた二人の耳には、まったくもって届いておらず。
「ふぅ…んんっ♡ んにゅぅ…ん、はふ…んぁ♡♡」
「んっ…ふ、ん……♡♡」
じゅるるる、ちゅっちゅう、じゅぱじゅぱ♡♡
部屋の中、政峰と奏多のディープキスから繰り出される卑猥な音だけが、大きく響きわたっていた。
ぐぐぐ、ぼすんっ…!!
「あんっ♡ ふぁ…まーくぅん♡♡ …んんっん~…♡♡♡」
「ん、はぁ…カナっカナぁ♡♡ んん、は、カナの涎マジうめぇ…♡♡♡」
「んぁ♡ オレも、オレもまーくんのヨダレおいひいよぉ…♡♡」
「っ、カナ可愛いっ…♡♡」
「んむっ!? …んぁあん♡♡」
ちゅぱちゅぱ、ちゅるるる♡♡
勢いよくベッドに倒れこみながらも、キスをし続ける二人。
今までの恋人たちには散々しつこいと嫌がられてた分、
まるでタガが外れたかのように長い時間をかけ、濃厚なキスを楽しんでいたのだった。
口と口のキスを思う存分味わいつくした後は、
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、
「ひゃはっ、あっ♡ もうっまーくん首にキスマークはつけちゃダメぇ♡♡ 明日も学校あるんだからっ」
「んちゅ、…むぅ…オレがカナのことめいっぱい可愛がったっていう印つけたかったのにぃ…」
「っ! …その顔、反則なんですけど…つけるの許したくなっちゃうじゃんか…」
「? オレ、変な顔してた?」
「~っいいから、とにかく見えるトコにキスマークは禁止だよ!」
「ちぇ~、んじゃ見えないトコにいっぱいつけちゃりますか! まずはここっ♡♡」
「っひゃあぁんっ…♡♡」
おでこ、ほっぺ、耳…と、色んな所に軽いキスの雨を降らせ。
そのまま下に降り次は首筋に強めのキスを送ろうとしたが、
既の所で奏多に止められ「むぅ…」と拗ねたような顔を見せた。
その政峰の表情と言葉に、何故だかすごくキュンっとまたも来てしまう奏多。
そんな奏多の心情を知らない政峰はすぐにご機嫌に、見えないトコである奏多の胸の飾りを制服のワイシャツの上から口づけた。
ぷちぷち、ぷち。
少し息を荒くしながらボタンをひとつひとつ外していくと、そこには。
「っ…うわぁ、超真っ赤ぁ…えろぉ♡」
「うう…ぁ、あんまジロジロ見ないでよまーくん…」
赤く熟れた、果実のような乳首がぷっくり主張しており。
その濃密な赤さに政峰はペロリ、思わず舌なめずりをする。
ツンっ、ツンツン♡
「ああんっ♡ …も、いきなりツンツンしないでぇ…♡♡」
「ははっごめんごめん♡ …でもさぁ、この熟れに熟れた赤さ…一体何人がこのえっろいカナの乳首を味わってきたんだか…」
「!! …もしかして、まーくんヤキモチ?」
「っ、…べっつに~…」
「……ふふ。まーくん、なんかかわいい♡」
「! …かわいくねぇし…カナの方がずっとずっと可愛いしっ」
「っ~…もぉぉぉ~まーくんそういうのっほんとやめてよぉ…」
「なっ、そういうのって何っ!? オレなんかした!?」
キュンキュンキュン、今日何度目かになるかわからない政峰からのキュン攻撃に、熱が集まってきた顔を両手で隠しながら、弱弱しい声を出す奏多。
……何なのだろう。『可愛い』だなんて、今まで付き合ってきた男たちからも何度も言われているありきたりな言葉なのに。
『可愛い』だけじゃない……どうしてこんなに、政峰からの言葉や態度にいちいち自分の心が鷲掴みされてるような感覚になってしまうのか。
不思議な気持ちに、でも答えは見つからず……ジッと、政峰を見つめ。
そして。
「…ね。じゃあさ、」
「ん? どしたカナ……っ!!」
「じゃあ……まーくんが、オレのおっぱいに新しく上塗りして? いっぱいいっぱい可愛がって、まーくん好みの乳首に塗り替えてくださいな♡♡」
「っ……」
ぐいっと政峰の腕を引っ張り。
手のひらを自分の胸の上にそっと乗せ、顔を綻ばせたのだった。
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