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第3話

 運命とかそんな決まりきったものじゃないよ。自分で選んでやめることもできる。でもやめない。運命じゃないから。  欠伸をして僕は桐島が来そうな場所を張っていたのにいつになっても来なかった。達央はカノジョとのことがちょっと心配になるくらい僕と一緒に居たがって、僕も思い当たる節ないけどなんか情報の行き違いでもあったのか、そのことに気を遣ってるっぽかった。別にいっつも傍にいてどこでも一緒ってタイプの隣にいる時間で測るような仲じゃないし、そういう野暮なことはいちいち口にするつもりないけれど達央みたいな渋くてイカした男はそんなの言葉にしなくても伝わる。たまにはカノジョと過ごしなって!ってちょっと余計なお世話だけれど女の子の恨みは怖いからね、逆恨みされないように僕から気を遣わないと。だから僕は桐島を探しにきたのに桐島は姿を見せない。今日こそデートに誘おうと思ったのに。ハンドタオルはやっぱ桐島誘って行くことにした。大変だもんね、カノジョ持ちは。達央とならいつだって行けるんだし。別の縄張り見に行くか~ってところで文庫本持った桐島が出てきた。あの文庫本この前あそこに置いてきちゃったんだよね、僕が引き摺ってトイレに連れ込んだから。 「よ!真樹ち」  桐島は僕を嫌そうに見てから踵を返してせっかく待ってたっていうのにどこか行こうとしちゃった。 「待ってよ真樹ち。遊ぼうよ」 「俺のことが気に入らないのなら放っておいてくれ」 「あ!やっぱ傷付いてるんだ?」  僕は嬉しくなって取っ捕まえた桐島のカオを伺った。そうだよ、桐島なんか僕の言葉に傷付いて泣いちゃえばいいんだ。僕の言葉ずっと頭から離れなくて悲しくて悩んじゃえばいいんだ。 「ね、ね、デートしようよ。デート。ハンドタオル買いに行こ?」  桐島は僕を睨んだままだった。説明を求めてるらしい。説明したらもしかしたらデートしてくれるかも知れない。 「この前僕にハンドタオル使ってくれたでしょ?だから新しいの買ってあげる」 「…話の繋がりが分からん」  桐島は僕の手から逃げようとする。逃がさない。絶対逃がさない。今日桐島はこれからずっと僕と一緒だよ。逃がさない。 「僕に使ったやつ嫌でしょ?あれちょうだいよ。それで新しいの買お」 「断る」 「なんで」 「あれは人からもらったものだ」  その時使ってたハンドタオルのことなんかよく覚えてるな。でも桐島らしいや。 「人からもらったものなら捨てないの?」 「当たり前だろう」 「じゃあやっぱり買いたい。真樹ちが気に入ってるやつ、買お?」  桐島は僕を睨んだまま黙った。写真撮りたいな、僕のこと不愉快に見てる桐島。 「真樹ち~、僕がかわいくないの~?」 「可愛くない!」  桐島のほうが可愛いもんね。重いもの背負えなそうなあんまりしっかりしてない背中に僕は()しかかった。髪さらさらなのになんでワックス使っちゃうんだろう。(うなじ)の匂いを嗅ぐ。桐島の優しい洗剤の匂いがした。半乾きとか許さないんだろうな。シャツとかもアイロン掛けてそう。この前トイレでエッチ過ぎることした時にシャツに皺寄っちゃったのは悪かったな。 「君は何を考えているのか分からなくて、苦手だ」  僕の重さに耐えて前のめりになって、無防備な頸を舐めた。桐島は身体を強張らせてぴくんってなった。感じやすいな、本当。オナ禁してたっぽいけど手コキであの乱れっぷりだもんな。桐島のちんこなら正直舐められそう。 「僕はあんたが何を考えて何をしようとするのか手に取るように分かるよ」 「退け!離れろ…!」 「嫌だよ、絶対離さない。もっともっと嫌がってよ」  人目に付くから建物の影に引き摺り入れて壁に追い込む。桐島、自分と同い年で自分よりちょっと背が低い僕が怖いみたい。強気でいるつもりだけれど怯えが隠しきれてない。そういう子はよしよししてあげたくなっちゃうね。桐島にはやんないけど。でも桐島じゃなきゃこんなことしようだなんて思わないし。 「な…ん、だ…」  ぽてってしてる唇が震えてる。舐めさせてみたいな。でも桐島のちんこ舐めてもっと乱れまくるところもみたい。焦る必要もないかな。とりあえずこの永遠の処女童貞に口の悦さを知ってもらってさ。エロ本くらいでしか知らないでしょ。桐島ってエロ本読むのかな。人妻熟女とか家庭教師モノとか好きそう。意外と女子高生モノとか? 「真樹ちのちんこ舐めたい」  息かかるほど近付いた。口臭ケアした甲斐あったよ。桐島はふるふる震えてる。うさぎちゃんだよね、桐島って。いい加減下ネタ慣れてほしいな、もっとすごいコトしたいしもっとスゴイこと言わせたいのに。 「変態…!」  ちんこを舐めることがいやらしいエッチなことだってことは分かるんだな。僕は桐島のこと何だと思ってるんだろう?処女より処女なのにいやらしいうさぎちゃんだよ。 「僕はイケメンだから変態じゃないの。僕はね。イケメンだから。でも真樹ちみたいに気持ち悪い人は変態だね、同じこと言ったら」  怒ったりあからさまに傷付いたカオしたり忙しいな、桐島。効いちゃってるんだ、僕なんかの言葉で。 「真樹ちみたいなのに好かれちゃう達央が可哀想だよ。同情しちゃう。もう諦めてくれたかな?」 「お前には、関係な…」 「あるよ。達央は僕の親友だからね。親友の不快感は僕の不快感。ね、真樹ち。もうさすがに諦めたよね?この期に及んでまだ達央のコトが好きとか言うの?」  唇を噛んで目を逸らす。弱いなぁ、桐島。情けないなぁ、言い返したらいいのに。 「諦めたい。出来ることなら……俺だって、すっぱり…」 「忘れさせてあげるよ…って言うには達央は手強いケド、でも達央とはこういうコトしないでしょ?」  シャツの上から乳首を押す。桐島ってやっぱ神経質だわ、中にインナー着てる。シャツくらい素肌に着ろっての。でもすごく清楚。透け乳首なんて晒して歩いていたら桐島なんかすぐ他の男たちのギンギン勃起ちんこに囲まれちゃうよ。それはそれでアツいけど、桐島は僕が困らせるんだよ。桐島は僕のことだけ嫌がればいいんだし、僕に気持ち良くしてもらえばいいの。自分でした妄想なのに不快だ。桐島のせいだ。桐島がマヌケだから。 「…んんっ!」 「服の上からだと感じやすいでしょ?」  乳首が硬くなってきてる。もうピンポイントには触らないで周りをくるくるしてた。 「は、なせ…、あっ」  ちんこもボトムスの上から触ってあげた。抵抗が弱くなる。ちゃんと育てて舐めたい。桐島のちんこ美味しいのかな?エロ本だと美味しいって言ってたけれど、あくまでエロ本だしな… 「ここ、を…どこ、だ…と、」 「外だケド。それとも何、ラブホついてきてくれんの?」  困った顔して目を逸らして、眉毛が歪むのがかなり色っぽい。桐島嫌がってるのに気持ち良いんだってことが伝わって僕もいやらしい気分になってくる。乳首の周りくるくるしながら乳首を焦らす。桐島ならすぐ乳首(ココ)気持ち良くなると思うんだけれども。 「誰が……っんァッ」  乳首ちょっと強めに押した。言わせてあげない。桐島に発言権なんか無いよ。口を両手で押さえても可愛い声は抑えられてなかった。もっと聞きたいし、そこに僕の名前が出てくるといいな。エッチな声で呼んで欲しいのに。 「誘ったのが達央だったならホイホイついていっちゃうでしょ~?でも達央はラブホなんか使わないし、真樹ちのことなんか絶対に誘わないよ。でも真樹ちが達央のこと誘ったらもしかしたら…でもカノジョいるからね、もう遅いよ。何もかも遅いよ、残念だね、真樹ち。お願いしたらエッチしてくれたかもね、カノジョできる前なら。だって達央は優しいからね」 「そん、な訳……ないだ、ろ……」 「そうだねないね!達央はしっかりしてるから遊びでエッチするなんてそんな不誠実なことしないよ!こんな風にね」  乳首の触り方を変えた。薄い胸板も空いた指で撫でた。服の上からコリコリしてる乳首を親指と人差し指で挟んだ。 「ッんぁあ!」 「こんな乳首固くして恥ずかしくないの?ここをどこだと思ってるのかな?」 「や……ぁ、あ…」  びくびくしながら(しお)らしくなる桐島に胸がいっぱいになった。抱き締めて慰めてあげたくなる。 「それともいやらしいエロ乳首おっ勃ててるからインナーなんて着てるの?それともこうやって僕に擦って欲しかった?」 「ち、が…、ぁっ…!」  指の腹でこりこりコリコリ粒を素速く転がした。小さいのに気持ち良いんだ。桐島の息が熱くて僕の下も勃つ。 「あっん、ん、」 「固くしてるの、乳首だけじゃないよねぇ?」  ファスナーの辺りが動いてる。乳首ってそんな良いんだ。良いって聞くけれど僕はくすぐったいから苦手なのに。桐島女の子なんじゃないの?男なの?どっちなのさ。男でいたいのにカラダは嫌でも女の子なの?乳首もちんこも女の子なのかな。男でいたいのに?気持ちに反して?桐島って本当、残念でマヌケで可哀想なやつ。もう女の子になっちゃえよ、男でいることにこだわらないでさ。僕のオンナにならないかな。桐島ならどっちでもいいや。 「な、るせ……ぇ、んぁ、」 「そ、僕は成瀬」  ぴくぴくしてるちんこの形を確かめながら過呼吸みたいになってる桐島の小さな耳に口を寄せる。ひくんって肩が張っちゃって、か弱い動物みたいだ。 「この前みたいに佐伯だなんて呼ばないでね?」  ねっとり喋って耳に息をかけてあげた。首が仰け反って、もうちょっと遊びたくなったから耳口に入れちゃった。身体がくっつく。思ったより骨張って、思ったより硬くてあんまり抵抗感がない。 「はぁ……っ」  耳朶(みみたぶ)を舌で揺すったら僕の腕の中で桐島は崩れ落ちちゃった。支えながら建物の壁に凭せかける。 「ぁっ…耳、んっ」  軟骨を唇で挟んだ。焼鳥の軟骨も好きだけれど。ピアス開けたらもっと色っぽい気がした。プレゼントしたら開けてくれるかな?小さいやつが似合うだろうな。ちょっとゲイの人っぽいかな。桐島がピアス付けたらエッチ過ぎるな。達央のピアスカッコいいしオシャレたけど、桐島はただなんかひたすらエッチだ。ここに空けたい、ピアス穴。舌先で突くと小さな耳朶は形を崩す。ここだよ、ここにピアス穴空けたいんだよって舌先で教えてあげるけれど舌だと場所が大雑把過ぎた。嫌がられたらどうすんの。嫌がっても無理矢理穴空ける?嫌がられるのがミソなんだから無理矢理空けちゃったら終わっちゃうな?ね、桐島? 「はぁ…、んっ、成瀬、成瀬ッ!」  穴に挿れたくなって舌を耳の奥に伸ばした。怯えてるの可哀想なのに可愛いくてやめてあげられない。緊張して縮こまってる肩を抱き締めて耳全体を口に入れちゃう。いくらなんでも耳イきなんてしないよね、情けない桐島でも? 「なる、せ…、な、るせ……やめ……っ」  ちんこキツそう。でも触ったらイっちゃいそうだからまだ乳首だけ弄ってあげることにした。 「耳弱いんだ?」 「ぁっ…喋る、な……っ」 「真樹ちの弱いトコ、いっぱい見つけてあげるね?」 「んぁぁっ…!」  耳朶吸いながら言ったらびくびくって腰が跳ねた。イっちゃったのかな。甘イきしちゃったんだね、耳と乳首しか弄ってないのに。桐島の手が下半身に伸びようとしてけれど途中で落ちちゃった。まだここでオナっちゃ拙いって理性はあるみたい。見たかっけどな、桐島の自発的な積極的オナニー。 「もう……放してくれ………気は済んだ、だろ………?」  僕の気が済んだなんて本当に思ってるのかな。むしろ煽られてるんだけれども。桐島の穴って発想に僕のちんこは反応しちゃって、もう耳の穴でも鼻の穴で毛穴でも何かしら僕の身体の一部を挿れたくて仕方ない。いや、口とか尻穴とかもっと挿れることに適した場所はあるだろ。桐島の穴ってだけで僕のちんこは期待してる。抜きたいまである。 「まだ真樹ちのちんこ舐めてない」 「…っ!何を言って…!」 「いいじゃん、いいじゃん。真樹ちはただ気持ち良くなるだけだよ。歯、立てないようにするから!ね?」 「……不衛生だ……っ第一、そこは舐めるとか、そういう…」  まだ喋ってる桐島の唇が濡れてて綺麗で気付くとチュッてしてた。柔らかい。唇齧りたいな。でも今は桐島の童貞ちんこが舐めたい。エロ漫画のフェラシーンのたびにそんなに美味しいのかって疑問だった。でも男のちんこなんて舐めたくないから。可愛い女の子のちんこなんてそんなものお目に掛かれるワケないし。でも桐島のちんこなら舐められそうだから。 「舐めたい。誰かに相談しちゃいそう、真樹ちのちんこ舐めたいって」 「変な漫画の、見過ぎだ…っ!」 「真樹ちは読まないの?エロ漫画?じゃあどうやって1人でしてるの?動画?妄想?」  知りたくなった。全部知りたくなる。どんなの観るの?どんなふうにするの?どんな時するの?どんな所でやるの?桐島のこと可愛がることも忘れて純粋に迫ってた。桐島はまた顔真っ赤にして目を逸らす。エロオヤジだな僕。セクハラだよ。でも桐島はセクハラだ!なんて言い出さないと思う。プライド高そうだから、なんか逃げ出してるみたいに感じちゃうかもね。だって男が男にセクハラなんて、まだそんなに理解無いだろうし。 「ちんこ舐めさせて。ダメって言っても舐めるから」  僕は桐島が勃起して上手く立てないのをいいことに勝手にファスナーとパンツの奥から桐島のちんこを出した。平凡で平均的で標準的なサイズのよくある極々普通の仮性包茎。桐島なら真性包茎だと思ってたから意外なくらい。僕や達央みたいなズル剥けのほうが珍しいんだし。真性包茎なら医者を勧めたね。付き合ったら舐めるし僕だっていじるんだから扱い方分からないよ。おっぱいに可愛い女の子が付いてるものだと思ってたけど、桐島は、桐島にちんこが付いてるんだな。なんでだろうね、桐島みたいな地味で情けないやつに(カマ)けて。遺伝子が合うのかな?こんなヒステリックで情けなくて惨めで残念なヤツ、僕が好きになるわけないだろ。なら僕の制御の利かないところ、やっぱり本能とか遺伝子とか。顔は好きだな。匂いも好き。あとカラダがエッチ過ぎるところ。 「成瀬……ッ」 「おとなしくしてないと噛むよ」  カチカチ歯を鳴らした。ちょっとちんこが萎んだから萎んだ分扱いた。 「んっ…」 「いただきまんもす~」  エロ動画と同じように竿掴んで亀頭を口に入れる。いや、エロ動画は根本から舐め上げてなかったか? 「ん、ンんっ、成瀬…」  桐島の手が僕の綺麗に染まった髪を掴んだ。滑っちゃうみたいでなんだか撫でられているみたいで気持ち良かった。桐島は耳と乳首でもう大分感じちゃってるみたいでちんこからは体液なんだな、って感じの味がした。美味しいなんて嘘。ちょっと本当に|甘味乳酸菌飲料《ハニーカルシウム》とかの味するんじゃないかって思ってたけれど人間の身体だからね。綺麗な桐島のだからそんなに拒否感ないし、あくまで体液の味なんだなって割り切れる。AV女優みたいに奥まで咥えるのちょっとまだ怖くて入らないところは手でした。目で見るとそんな大きくないのに咥えると意外に大きい。先っぽベロベロ舐めると桐島は泣きそうな声で痛がったから舌の裏でちろちろ舐めてあげた。 「成瀬…」  顎疲れたし美味しくはないけれど楽しいかも知れない。桐島を操ってる気になれるから。特に意味もなく桐島の片手を掴んで僕は頭を動かした。これほんの数秒くらいしかまだ出来ないけれど。歯を立てないようにするのが難しくて。 「成瀬、っは、ぁ…」  玉も吸ってあげる。舌でころころした。根元で弛んでる袋も唇で引っ張って、竿をちゅぱちゅぱ吸いながら先っぽに登る。裏筋のところにある窪んだところを焦らすと桐島のちんこが跳ねて面白かった。フェラ楽しいわこれ。でもイかせてはあげられないみたいで結局手コキをしながら口で精液受け止めた。エロ漫画なら胃の中妊娠しちゃう!とか言うんだろうけど桐島の精子ってあんまり元気じゃなさそう。口の中がねばねばで喉に絡まってちょっと飲み込み切るのは大変だった。桐島の身体ではこういう味が作られてるんだなって感心しながら不味い野菜っぽくもあったしなんとなく塩素みたいな感じもあったし塩っぽさもある後味に浸った。感想で桐島を犯してるみたい。興奮した。ダメ!ダメ!って子供みたいに喚いてた桐島は射精したら黙っちゃって、僕の涎でぬらぬら光ってるちんこ出しっ放しで卑猥だった。ちんこ犯されちゃったみたいで。でもちゃんと気持ち良くなっちゃって。 「飲んだ…のか…?」 「真樹ちの味がして美味しくなかったよ。真樹ちに似てクソ不味かった」  桐島のザーメン飲み放題みたいなドリンクバーあればいくけれども。僕だけだからね、使っていいの。っていうか桐島のザーメン飲みたいんじゃなくて桐島のちんこ舐めて困らせて嫌がられて恥ずかしい思いさせたいのであって桐島のザーメン飲みたいけれどもそれが主体じゃないんだよな。な?桐島。 「胃の中妊娠しちゃうかも。責任取ってよ」  桐島は僕から身体ごと目を逸らした。『出るから、出る、出るっ!』って必死な声可愛かったよ。録音しておきたかったな。 「なんで……だ。俺は、君に…、何かしたのか…?」 「うん、した」  まだ唇にも桐島のザーメン付いてた。桐島はまたぶるぶる震えて可愛かった。怒ってるみたい。 「口に出してしまったのは…悪かったと、思ってる……」  僕が飲みたかったから飲んだだけだけれど桐島が気にしてるならその罪悪感に付け入るしかないね。 「口に何を出したの?何をされて?教えてよ」 「ふ、ふざけるな…!俺は真面目に、」 「真面目に教えてよ、無知な僕に?真樹ちは僕に何をされて、僕の口に何を出したの?恥ずかしがらずに言ってごらん」  まだちんこ丸出しですごくマヌケっぽい。僕は桐島に覆い被さった。まだ足らない。もうちょっとやらしいことしたい。でもこれ以上のやらしいことが思い浮かばない。乳首だけでイかせるとか?耳イきさせるとか?尻でぱいずりしてもらうとか?尿道になんか挿れてみるとか?桐島が女の子だったらな。でも桐島のなら尻穴にちんこ突っ込めそう。 「付き合おうよ、真樹ち。僕と付き合お?」  ちんこ弄ろうとした手を押さえ込まれる。弱点の耳がガラ空きだったから吐息多めにしてあげた。肩が張って僕の顎にぶつかった。 「俺が……佐伯を好いているのが、そんなに気に入らないのか」 「うん。すごく迷惑。達央に悪いと思わないの?身の程を知ってよ。可愛い女の子でも明るいお喋り上手な子でもないクセに。達央は優しいから気を回してくれるの。勘違いしてない?真樹ちにだけ優しくてかっこいいんじゃないんだよ?達央に真樹ちのことなんか見えてないんだから。なんでだか分かる?達央は人気者で忙しくて、つまらない真樹ちとは違う世界の人だから」  耳をぺろぺろしながら拒否する手を払い除けて桐島のちんこ弄った。その間桐島は泣いてた。耳の穴舐めて耳朶齧って乳首もいじめてちんこも扱いてたら泣いてるのに射精しちゃって惨めで変態っぽくてドエロかったし桐島の小さなケツに僕の硬いの押し付けちゃった。 ◇  桐島が居そうな場所巡ってもどこにもいなかった。僕はまた裏会館の直射日光が当たるベンチに座ってぼや~っとしていた。少し休んだらまた桐島を探すつもりだった。さっきの講義では見たんだけどな。声掛けそびれちゃった。だって達央がいたから。達央の意識の中に桐島が入っちゃうし、桐島だって僕より達央を見るに決まってる。達央が桐島も一緒に、なんて言い出したらまた桐島が勘違いしちゃうだろ。 「成瀬」  達央の爽やかな声で呼ばれて僕は飼犬よろしく振り向いた。またカノジョ放ったらかしてるんだな。 「タツオ~、いいの?僕のところなんか来ちゃって」  ダイレクトに言うのはなんだか余計なお世話な気がして僕は遠回しに言った。カノジョっていうのは付き合ったらいきなり主導権を握り始めるから恐ろしいんだよな。付き合った瞬間に気持ちが冷めるってのもあるけれどね。付き合ったら化粧の下の素顔も、付き合おうって気概もなくなって、お互い受身になって、とにかくもうトキメキなんか無いんだよな。次はどの子にしようかな、って。それでいてこの子とはいつ別れようかなって。モテる男に言い寄るなら、それくらいの覚悟はあるでしょ、流石に。 「ああ、大丈夫」  達央は僕の隣に座った。少し機嫌悪い感じがした。でもそれでも爽やかだからいい男だよ。 「成瀬はどうなんだよ、その…好きな人とは」  なんでだか達央はちょっと緊張してる感じがあった。僕の恋心は達央の恋心ってやつかな。達央のほうが緊張してるし真剣になってるのは謎だけれど。 「デート誘ったんだケド脈なくてさぁ」 「成瀬が誘ってもか?他に好きな人がいるんじゃないのか」  それは(チミ)なんだよなぁ、タツオくぅん?って言えたらよかったけれども流石に言わない。達央がデートに誘ったら桐島、喜ぶんだろうな。この前やらかしたっぽいからそれはないかな。達央の前なら桐島は笑うのかな。いや、桐島に笑顔向けられても気色悪いし気味悪いだけでしょ。達央もいい迷惑だよな。 「どうだろうね~」 「告白は…したのか…?」 「してなぁい」  僕の肩が温かくなって少しふわっと重くなった。達央の香水の匂いがする。嫌味にならないくらいの薄い匂いだけれども。僕の甘い香水とは違う、爽やかな匂い。スパイシー系のミントのやつ。クリスタルなんとかアクアマリン、みたいなやつ。 「タっちゃん?疲れちゃった?」 「いや…」  僕の肩に持たれて達央は黙っちゃった。カノジョと上手くいってないのかな?カノジョと上手くいってよ。桐島に完全敗北を知らしめてあげなきゃ。まだ期待してるよ、どうせ。 「この前のデートの話はどうなった?」  まだ肩枕してる達央が訊いた。首痛めそう。デートの話って何だっけ。ハンドタオル買うかどうかって話のことだっけ?達央のいい声が肉と骨に響いた。 「誘ってみたんだケドね~。別に要らないみたい。でもプレゼントしたら大事にしてくれると思う」 「そうか…ただ成瀬。オレが言ってるのは、その、だから、オレとのデートのことだ。忘れたか?」  あ~、そんな話もしたな。カノジョ爆誕で立ち消えたつもりでいた。でもそれは僕だけの中の話だった。 「カノジョに悪いよ~」 「成瀬」 「なんじゃらほい」  首痛めるよ~って言っても達央はまだ僕に頭を押し付けるばっかりで肩枕をやめなかった。 「あんま気、遣うなよ。オレはカノジョできても、成瀬との関係は変えないつもりだ。それとも、今は忙しいか?」 「全然忙しくないよ。達央がそう言うなら僕も変な気回さないようにするよ。ただやっぱ悪いじゃん。カノジョ持ちにはそりゃ遠慮するって」 「カノジョももちろん大事にする…でも成瀬との時間も大事にしたい」  ありがたい話だよ!でも眠そうに喋られると僕も眠くなる。近くから足音がしてそれが何故だか桐島のものだとすぐ気付いて、傍で立ち止まった桐島と目が合った。 「真樹ち、」  立ち上がろうとしたけれど達央は僕を押さえ込んだ。 「便所か?」 「ううん。何でもない」  遠くなっていく桐島の背中を見ていた。付き合いたいな。桐島の固そうな膝枕で日光浴したい。やっぱまたデート誘う。桐島どこ行くんだろう? 「成瀬」 「ん?」 「成瀬がああいうのがタイプだって言ってたのにオレは彼女にコクっちまった。そのことを成瀬は怒ってるんじゃないかと思ってな。怒ってないならいいんだ」 「本当に全然怒ってないよ。他に好きな人いるし、僕キラキラしてておっぱい大きくて明るいSっ気のある美女がタイプだから安心してよ!」  誰かさんとは大違い!っていうか達央のカノジョも全然タイプじゃないし狙ってなんかいないしなんで達央はそんな勘違い起こしたんだろう。 「成瀬」 「うん?」 「理想が高過ぎるな」  そう、そのとおり。だから僕は桐島みたいなのと付き合いたい。耳も乳首も弱いクセに強がって好きでもない人に惨めで情けなくイかされちゃう可哀想な桐島と。桐島の乳首のコリコリ感思い出して早く触ってあげたくなった。耳も舐めたいな。この前はちんこ舐めたから今度は尻の穴舐めてみたい。桐島の尻穴なら舐められるでしょ。綺麗そう。嫌がるだろうな、恥ずかしがって。恥ずかしくて気持ち良くなっちゃうんだから尻穴舐められて勃起しちゃったりして。早く桐島に、 「会いたいな…」  口にしていた。肩枕していた達央がもぞもぞ動いた。 「会いたいのか」 「あ…うん」 「そうか。これから会いに?」 「う~ん。いつでも会えるっちゃ会えるケド…すぐ見つかるワケじゃないからな~」  出来れば2人きりになれるところで、出来れば人目につかないところで、出来れば達央から離れた場所で。 「じゃあ今はオレと居てくれ」  達央が僕の腕を掴んだ。カノジョとのこと疲れてるんじゃない?別れたら?やっぱりあの地味でおとなしい子合わないよ。達央の周りの人たちにも揉まれちゃってんじゃん。人気者ってのも大変だな。 「うん。今でもいつでも一緒に居るよ」  桐島なんか。桐島なんて。もし達央と付き合ったって、疲れるだけだと思うな。向かないと思うよ。達央もそんな桐島に気を遣ってさ。お互いにすり減っていくだけだよ。だから桐島、僕と付き合おうよ。
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