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番外編2-3

 「あぁ、渉...すごく、幸せだ...すごく...すごくね、」  「...ひっ、ぁ...ん゛んッ、」  尻の穴から己の中を熱く脈打つモノで穿たれる。  ぐちゅぐちゅといやらしい水音が律動に合わせて耳を犯してきた。  あれから結局風呂場で犯され、のぼせた渉を自分の部屋に連れていった歩は再びベッドの上で渉を貪っていた。  飽きることもなく、意識を失いかける渉に覆いかぶさり、中を犯し続けた。精液のむせかえるようなにおいが部屋に充満し、いつにも増して酷いな、と渉はぼんやりと思った。  何度も中出しされたせいで内腿や尻の周りが白濁で汚れたのはもちろんのこと、顔や胸、腹は歩のものの他に、渉自身の精子で汚れていた。 全身白濁まみれの渉を見て歩は“雄”の瞳をぎらつかせる。  「あっ、あぅ...はっ、...や、だめ...そこ、いや...ッ、」  尻の中で一番快感を味わうことのできる場所...その一点を抉るように集中的に突かれる。  そうすれば渉の性器からは勢いのない精子がダラダラと流れ始めた。強制的に出されるそれに、渉は苦痛と強烈なまでの快感を感じていた。  もう何時間も犯され、理性などとっくに飛んでしまっている。  逃げられないのだ、と諦めに入ってしまった渉はただただ歩に犯されるたびに感じる快感に集中した。  そうやって現実逃避をしなければ、精神が持たなかった。自身を追いつめるようなことや、嫌なことは考えずにいれば少しは心の負担が減るのだ。  「違うでしょ、渉...“いい”でしょ?僕のにハメられて気持ちいいんでしょ、」  「ひっ...い...ぁ、きもち...気持ちい...ッ、もっと...もっと...ッ!」  そして渉はいつものように考えることを捨てた。本能のまま、快楽に貪り、自らの足を歩の腰に絡め、強く自分の方に引き寄せた。  「あぁ、もう...渉...好き、大好きだよ、渉...っ、」  「あっあぁッ!は、激しッ、ひっ、ぁ、ああッ!あッ、あっ、あ...ん゛んッ!」  渉の誘いに中のものはぐん、と熱く大きくなり、獣のように興奮した歩は渉の足を掴み、胸につくほど曲げさせると一息つく間もなく激しく中を掻きまわし始めた。  浅い箇所を先端で何度も挿入し、前立腺を亀頭で押し付けてきた。かと思えば、一気に奥深くまで挿入し、腸壁を穿つ。  律動に合わせてはっ、はっと息をする渉の口からはだらしなく唾液がこぼれ、強すぎる快感に目からは涙がこぼれた。  「あ、あっ!...は...ずっと、ずっとイってる...と、止まんな...ッ!」  普通なら性器を高ぶらせ、絶頂を迎え吐精させる時に感じる強い快感が先程からずっと続いていた。怖いくらい自身の性器からは白濁が流れ続け、律動で揺さぶられては渉の顔に飛び散った。  「僕だけの...僕だけの渉。本当に、可愛いよ」  そして一気に先端まで性器を抜かれたかと思うと、そのまま尻たぶに腰があたるほど奥深くまで突き挿れられる。  「ひっ、あっ、あつい...ッ、」  どくどくと中で熱い液体が迸り、腸壁にぶつけられたのがわかった。  全てを中で出し切るように、絞り出すようにゆっくりと歩は吐精しながらも律動を繰り返した。  そうして漸く現実に戻って来た時、渉は瞳の中を黒く濁した。  家でも学校でも兄と比べられ、必要とされず、唯一自身を欲する兄には心身ともに食い潰されてしまう。  今の渉には救いの手はもちろんのこと、生きていたいと願うほどの光も、何もなかった。  こんな状況であと、どれくらい自分は正気を保っていられるのだろうか。  そんなことがポツンと頭に浮かんだ。  end.

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