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ひとくちサイズにカットされたフルーツを パクパク口に運ぶ様子は、何だか小動物のようで 柊生は頭を撫でたくなるような衝動にかられる。 「うまい?」 「めっちゃ うまい」 「よかった」 柊生にじっと見つめられて、和真は居心地が悪くなる。 「見られてると 食べにくいんですけど」 苦笑しながら言うと、柊生はゴメンといって 目をそらした。気のせいか耳が赤くなっていた。 それを見て和真の方まで顔が熱くなってしまう。 「佐倉さん恋人とかいないんですか?」 空気を変えようと咄嗟に思い付いた事を口走る。 「今は いないねぇ」 「まぁ、いたら発情中のΩを家に連れ込んだり 出来ないよな~とは思ったけど… イケメンでお金もあって性格も良くて 何でいないんすか?」 「色々あって、ちょっと恋愛恐怖症っていうか、、 あ…そういえば抑制剤って飲んだ?」 「さっき起きた時飲みました」 それを聞いて柊生が、そうか…と何か考え込むように 顎に手をやる。 「まさか…まだ何か感じマス?」 「うーん、、体調のせいなのかな? 大崎も一度バース科 受診した方がいいって言ってたよ」 「そうっすね…」 和真は言いながら、ため息まじりに両手で顔を覆った。 口にはできなかったが、思ったことはひとつだ。 ー また金がかかる…。 「とりあえず 今月はもう後2,3日で終わるんで 家で大人しくしときます。 ちょうど無職だし」 和真はヘラっと笑って、最後のイチゴを口に投げ込んだ。

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