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玄関の鍵をかけたら、それが合図だったように 柊生が和真の顔を両手でとらえて口づけてくる。 性急なキスは荒い呼吸のまま何度も何度も 繰り返されて、和真は目を閉じてその甘い嵐を ただ受け止めた。 壁に押し付けられて 首筋を舐め上げられて 思わず あっ!っと声がもれる。 スウェットの裾から侵入してきた手が もどかしそうに背中を撫で回し たくし上げられて露になった胸を 柊生の舌が這った。 「うっっ…ぁ…ぁ…!」 ゾワゾワした感覚に 和真は堪らず 背中を反らせて喘いだ。 擦り合わせたお互いの中心が硬く熱を持っているのが ズボンの上からでも分かった。 ふいに柊生がお尻の下に腕を伸ばして ひょいっと和真を抱き上げる。 抱き上げられた和真は柊生を見下ろす 格好になって、目があった。 「体…痛い?」 事故の怪我を心配しているんだと気づいて 小さく首を振る。 ホッとしたように笑って そのまま柊生が歩きだしたので 和真は両足を柊生の腰に巻きつけるようにして しがみついた。 柊生の頭をかかえてキスを落として キスが深くなる前に離れる もう一度同じ事を繰り返して あざとく笑った。 抱えられたまま暗い寝室に入り ベッドに投げ出されて、そのまま仰向けに 倒れこむと、柊生がその上にまたがってくる。 「やってくれますね」 ニヤリと笑って言いながら薄手のニットとインナーを 脱ぎ捨てて、引き締まった上半身が露にする。 空けっぱなしになっているドアから 廊下の灯りが射し込んで、胸や腹に綺麗な陰影が できていた。 それをうっとりと眺めていると 和真のスウェットもスルッと脱がされて、 柊生がフッと笑った。 「エロい目で見すぎでしょ」

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