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第三章・44

 それから、3ヶ月。  美知が勢い込んで、秀郎の部屋を訪れた。 「先輩! 新刊落としたって、ホントですか!?」 「お、柳瀬」  どうしたんですか、描けなかったんですか、いや描いてましたよね、と矢継ぎ早に繰り出される質問に、秀郎はマグカップを差し出した。 「落ち着けよ。まぁ、コーヒーでも飲め」 「あ、ありがとうございます」  実はさ、と秀郎は美知に告白した。 「全年齢向け青春学園純愛もの、描いたよ。ただし、BLで」 「ええっ!?」 「お前と俺が、取材でデートしたろ? あんな感じで、主人公は『描けない同人マンガ家先輩』にした。後輩は、もちろん柳瀬がモデルだ」 「それって、ノンフィクションじゃないですか!」

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