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第三章・43
恋、って。
エッチ、って。
こんなに素敵なものだったんだ。
帰宅後、秀郎はデスクに向かった。
「さあ、描くぞ! 描けるぞぉ!」
美知とのデートは、清々しく初々しい感動に満ちていた。
この気持ちを、この白い原稿用紙に込めるんだ!
「その前に、プロットの練り直しだ」
メモを紙に書きだし、秀郎は鉛筆を走らせた。
「こうで……、こうなって、ああなって、そして……」
ネームも、新たに切りなおした。
キャラ設定まで、細かく描いた。
「ああ……、楽しい……!」
マンガ描いてて楽しい、なんて思えるのは久しぶりだ。
秀郎は、夢中でネームに沿って下描きを始めた。
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