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第一章・22

「小室くん!?」 「僕のこと、好きにしていいよ。どんなに玩具にしてくれても、構わないよ」 「ま、待ってよ。小室くん!」  私は何も、君の身体を弄ぶためにお金を払ったんじゃないよ、と慌てて雅臣は空を制した。 「君のピアノの腕に、惚れこんだんだ。私のために、ピアノを弾いて欲しいんだよ」  信じられない、といった顔で、空は雅臣を見た。  今まで、お金はセックスで稼いできた空だ。  同級生は、時には教師まで、お金を払って空に群がった。  お金は身体に支払われるもの。  そんな日々を送って来た空に、雅臣の言葉は信じがたかった。

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