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第一章・24

 そんな。  そんな、僕は。  ただピアノが好きな、ピアノを弾くのが好きなだけの人間なのに。 「大丈夫。君の腕は、私が保証する。自信を持って」  雅臣は、手を差し伸べた。  あの時のように。  初めて会った、あの日のように。  空は、その手を握った。  どうなるか、将来のことは解らない。  だけど、僕は神くんについて行こう。  彼に、賭けてみよう。  二人は固く握手をし、微笑み合った。

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