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第二章・4
「白河くんは、お菓子作りが趣味なの?」
「あ、はい」
「すごく、美味しいよ」
「ありがとうございます!」
ぱくぱくと、調子よく食べ進む涼真。
瑞がひと切れ食べる間に、3切れは口にしている。
この細い体の一体どこに、そんな食欲が潜んでいるのやら。
コーヒーを飲みながら、瑞はおずおずと涼真に話しかけた。
「あの……、またお菓子作ってきてもいいですか?」
「いいけど、なぜ?」
「実は僕、ストレス感じたら夜中にお菓子作る癖があるんです」
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