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序章

明日、僕は16歳の誕生日を迎える。 そしてそれと同時に番を迎えることになるだろう。 僕は自分の番に会ったこともなければ名前すら知らない。 でも「番」という言葉を聞くだけで胸に暖かな気持ちが込み上げてくる。 今まで誕生日など意識したこともなかったのに、明日が待ち遠しくて仕方がない。 完全に浮かれてしまっている自分に少し可笑しくなって、思わずくすりとが笑みが溢れる。 その笑い声が広い部屋の中に反響する音を聞きながら、早く明日が訪れるよう僕はベッドの上で目を閉じたのだった。

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