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第1話

ここは、全国で3本の指に入る進学校。 私立夕月学園(しりつゆうづきがくえん) 全寮制の男子校でお金持ちや何かしらの才能が優れている人らが通っている 王道中の王道の学園。 全寮制×男子校=ホモが多い。 その通りだと思う。 学園から出る為には、 専用の外出届けに学年クラス名前と 外出理由を書いて 担任のサイン、生徒会長のサイン、風紀委員長のサイン、教頭のサイン、校長のサイン、理事長のサインを自分で貰いに行かなければならない。 担任や生徒会長、風紀委員長はすぐ見つけれるが 教頭、校長、理事長のサインは無理がある。 何故なら学園にいる方がレアな人達だから。 例え外出出来たとしても泊まり等 以ての外。そんな事をすれば1発で退学になる。 まあ、そんなわけで隔離されている 男子高校生達は欲の捌け口を自分と同性の男に するしかないと言う訳。 普通なら。 俺、神崎 緋悠(かんざき ひゆう)は そんな学園で唯一自由に学園から出れる 生徒だったりする。 今国内だけでなく 世界中から人気のある高校生俳優。 撮影で1ヶ月以上学園にいなくても大丈夫だし 急に仕事が入ったとしても 担任、生徒会長、風紀委員長、教頭、校長の サインを貰わず理事長に連絡するだけでOK。 ちなみに理事長は俺の父方の従兄弟だったりするし アイツのおかげでこの学園に入ってからも 遠慮なく仕事できるし助かってはいるが、 外出するにあたり問題が2つ。 1つは、この従兄弟の理事長。 神崎 杏椰(かんざき あんや) 俺が仕事で出て帰ってくると超絶甘々になって 監禁まではいかないがほぼ軟禁状態で 仕事の手伝いさせられたり 一緒に寝たりさせられる。 そして、もう1つの問題は 俺の彼氏である鬼頭 聖夜(きとう せいや)の事だ。 ヤツは極道の息子で俺の母親の兄がセイの所の若頭でうちの母親とセイの母親が親友同士だった。それに家が近い事もあり産まれてすぐから家をよく行き来する仲で幼馴染みだ。 親友同士"だった"と言うのは、 俺の母親は既に他界しているから。 …まあ、そんな暗い話は置いといて その幼馴染みで彼氏、ついでに同室のセイが2つ目の問題。 ヤツは、俺が帰って来て杏椰の所で手伝って軟禁から解除され帰ってくるといなかった日数分監禁される。 監禁と言っても学園には行かせてくれる ただしトイレ行くにもどこ行くにも手繋いで 一緒… 部屋に戻ればベッドで永遠啼かされる。 俺の身体がもたない。 なので、俺はこの超絶めんどくさい彼氏と 別れる事を決意した。 もともと、俺はホモじゃない。 男も女もいけるバイだ。 どっちがいい?って聞かれたら 断然女の子の方が良い。って即答する。

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