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第二章・9
「ははは、すっげえデカイな!」
笑いながら観ている佐藤。
口元まで持っていったポップコーンを食べることも忘れて、画面にはまりだした野村。
顔を背けながらも、眼はちらちらとこちらを伺っている千葉。
そして、息を呑んで眼が離せなくなってしまった千尋の姿がそこにあった。
男優のものをていねいに手で擦っていた女優は、かわいいその口でとんでもないことを言ってきた。
『ご主人様、お口でしてもよろしいですか?』
口!?
四人は目を見張った。
口、とは!?
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