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第三章・24

「千尋!?」  ぺろり、と千尋の舌が弦の先端を舐めたのだ。  ぺろぺろと、何度も何度も舌先で舐めてくる。  くすぐったさが、やがて快感に変わる。  舌を伸ばし、大きく舐め上げてくる千尋。  快感はさらに、手綱を掛けられないほどの昂ぶりに変わっていった。  ここまで俺のことを想ってくれているのか、千尋。  喘ぎながら舌を動かす後輩の頭に手を載せ、髪をなでた。  それが嬉しかったのか、ふと顔を上げにっこりと笑顔を向けてきた。  相変わらずかわいらしいその笑顔。  だが、そこには今まで見られなかった艶がある。

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