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第四章・16
「そのまま締めてろよ」
首の後ろに回されていた弦の左腕が、ぐいと前に伸び千尋の道衣の襟を掴んだ。
ぐっ、と強い力で引かれた道衣はほどけ、千尋の左胸はすっかり剥き出しになってさらされた。
「ああっ!」
千尋の声に、どきり、と弦はようやく我に返った。
なッ何だ、妙に色気のあるこの声は!
もしかして客観的に振り返ると、今俺はとんでもなくいやらしいことをしているのでは!?
見ると、うっすら染まった千尋の白い肌に散らされた桃色のかわいらしい乳首が、目の前に現れているのだ。
小刻みに震えている千尋。
この腕の中の後輩も、同じような事を考えていると思われた。
横四方固としては、あとはこのまま一旦下がってから肩で首をきめるのだ。
だがしかし。
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