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第六章・22
がばり、と弦は千尋を横抱きにして鬼のように走り始めた。
今川を抜き、小林を抜き、加藤を抜いた。
そして立ちはだかる審判。
彼がうんと言わなければ、先へ進めないのだ。
弦に突き付けられたカードと千尋とを、審判は交互に見た。
「有効ッ!」
「よし!」
後はゴールを目指すのみ!
全校の腐女子が弦と千尋の姫だっこにキャアキャア叫ぶ中、見事一位でテープを切った。
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