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第六章・40
「何だこれは!」
「苦労したのよ~。でも、海江田クンと河島クンのラブラブな姿、しっかり激写しておいたからね!」
そういえば、やたら視界に坂井がちらちらしていたような……。
「ディスクには動画も収めてあるから、河島クンと一緒に仲良く観てね♡」
「どうしたんです、先輩……、あ! 写真!?」
騒ぎを聞きつけて手早く風呂からあがって来た千尋が、嬉しそうに駆け寄ってきた。
「ありがとうございます! うわぁ~、よく撮れてる! ね、先輩!」
「う……」
これは後ほど、千尋が気づかない間に処分するしかないな、と弦はその場を諦めた。
しかし、卒業アルバムが同じような写真で飾られることを、今の弦は知る由もなかった。
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