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(17) その後のオレとヒナタ
それからのオレとヒナタ、そして蓮がどうなったかいうと……。
ここは、オレの家。
玄関には、オレの靴のほかに、蓮とヒナタの靴。
そして、脱ぎ散らかした三人の衣服。
そう、オレ達は三人で付き合い始めたのだ。
蓮は、さすがオレが見込んだ男だ。
「蓮、ヒナタも一緒に付き合ってくれないか?」
と頭を下げると、蓮は両手にオレとヒナタを抱きながら、
「おう、そのつもりだ。水野も可愛がってやるぜ」
と答えた。
ヒナタは、頬を真っ赤に染めて、
「ボクも、蓮君とのエッチ大好き。蓮君、よろしくお願いします」
と蓮に抱き着いた。
ちょっと焼けるけど、蓮に『男』の部分を感じとったってことだ。
オレと同じように……。
きっと、オレではヒナタにあたえることができなかったその部分を、これからは、蓮が満たしてくれる。そういうことだ。
ありがとうな、蓮。そして、良かったな、ヒナタ……。
さて、オレの家のソファには無事にヒナタの場所が戻った。
新たにできた蓮の場所。
オレとヒナタは蓮を挟んでもたれるように座る。
これがオレ達の新しい定位置。
手を伸ばせば、いつでもヒナタと手を繋げる。
というわけで、ほぼ連日、オレの家に集まることになった。
オレとヒナタは、裸のまま、横に並んで四つん這いになって蓮を待つ。
「蓮! 今日は、オレからだよな?」
「ううん! 今日は、ボクの番だよ! 蓮君、はやく!」
オレ達はお尻をフリフリさせる。
蓮は、シャツを脱ぎ捨てると、おっきくなった自分のペニスを突きだす。
「ははは。まぁ、待てよ、二人とも。ちゃんと入れてやるからよ」
ヒナタと二人、蓮のを見て、ゴクリと唾を飲み込む。
「ヒナタ! 今日はオレはずっとしたかったの!」
「航太! ボクだって我慢していたんだからね!」
「喧嘩するなって……じゃあ、今日はこっちのケツからな」
ああ、どっち?
蓮、今日はオレからだよな?
そう、思っていると、ヒナタが声を上げた。
「あっ、きたっ! あっ、あん。ふふふ。航太、お先!」
「くそっ。蓮、裏切りもの!」
オレは、後ろを振り返り、蓮をにらむ。
蓮は、笑顔でウインク。
ちくしょう……蓮のやつ……。
ふぅ。
でも、蓮の笑顔はずりぃ。
そんな顔されたら、怒れないぜ。
すぐに、ヒナタの喘ぎ声が始まる。
「あぁん、あん、あん……んーっ!」
「うっ、水野のアナル、良くしまって、気持ちいいっ」
蓮とヒナタは、パンパンという音に合わせて声を上げる。
「ちぇっ、ヒナタ! これでもくらえ!」
オレは、悔しくて、喘ぐヒナタの口にペニスを突っ込む。
「ヒナタ、どうだ! ちゃんと舐めろよな!」
「んー、んー。ぷはっ! あん、あん……」
ヒナタは、上と下の口に男のものを咥え込み、幸せそうに目を潤ませる。
でも、蓮の突き上げが激しくなると、よだれがだらだらと垂れはじめ、オレのペニスをなめるどころではなくなってしまった。
「ごほっ、ごほっ……もうだめ……航太の意地悪!」
ヒナタがせき込んだところで、蓮の仲裁が入る。
「ははは。喧嘩するなって。ほら、航太、ケツだせよ。指を入れてやるから」
「指? ちゃんと、後でチンチンも入れてくれんだよな?」
「わかっているって……」
オレはおとなしく、四つん這いになり、蓮にお尻を向ける。
蓮は、お尻の柔らところを揉みながら、指は徐々にアナルの周りに移動する。
そして、指はアナルの中へズズッと入っていく……。
「はぅ、あっ、蓮の指、入ってくるっ……」
「……ほら、ここだろ?」
指がクイクイっと、気持ちいところに触れる。
「あっ、あっ、そっ、そこ……蓮、だめ、はうっ……」
オレは気持ちがよくて背中をそらす。
ヒナタは蓮の突き上げによがりながらも、オレを横目で見て微笑んだ。
「あっ、あん。航太、気持ちよさそうだよ。クスッ。ねぇ、航太、キスしよう……」
「ああ、いいぜ。んっ、んっ、ぷはっ……ヒタナ、愛しているよ」
半開きの口を合わせ、舌を激しく絡め合う。
「ボクも……航太、愛している、んっ、んっ……」
オレとヒナタは、蓮に愛されながら、互いに愛し合う。
友達を超え、蓮という鎹 を得て恋人になれた。
本当の愛を手に入れたんだ……。
「あん、あん、あっ……いきそう。蓮君、航太、ボクいきそう!」
ヒナタの快感に耐える可愛い顔を、オレは満足げに見つめる。
「ヒナタ、オレもいきそう、一緒に……」
「あっ……いくっ……」
オレは、ヒナタの手の甲に手を合わせ、指を交互に入れギュッと握りしめた。
それが、合図かのように、ヒナタは体をビクンと震わせる……。
間もなく、オレとヒナタと一緒に果てた……。
壁には完成したジグソーパズルのひまわりが飾ってある。
ヒナタ。
オレは、これからもずっと蓮と一緒にヒナタを守っていく。
ずっと、一緒だからな、ヒナタ!
「どうしたの? 航太。難しい顔して」
「えっ? ああ、何でもない」
「さぁ、二人とも行くぞ」
蓮の声に、オレとヒナタはあたふたと玄関に向かう。
「行こう! 航太!」
「ああ、行こう! ヒナタ」
「で、どっちにする? 焼肉か寿司か」
蓮は、靴をトントン鳴らしながらオレ達に尋ねる。
オレとヒナタは、目配せした。
そして、いっせいのせ、で答える。
「お寿司!」
ヒナタは、嬉しそうにコロコロ笑った。オレは、オレの大事な大事なヒナタの笑顔を眩しそうに見つめた……。
友情とキスとチョコレート 〜完~
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