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第8話 香水が効かない男 part1
俺は服を整えて京極と一緒に外に出る。
深呼吸をして息を整える。
アンナに恐ろしい思いをしたのは初めてで思わず泣きそうになった。
京極は終始手を繋いでくれていた。
俺を責める訳でも無く怒るわけでも無く黙って手を繋いでいてくれた。
「うちは天魔はんを怖がらせる様な事はしまへん。
天魔はんがうちに身も心も許してくれるまで待ちます。
だから、何かあったらうちに相談してください。
兄に何かされた時にも。」
京極は最後、その一言だけ言って教室に戻っていった。
RHLが終り俺は授業がある教室へと向かった。
教室に入ると小生意気な和泉 玲人が早弁をしていた。
「和泉~、早弁はダメだぞ~。」
俺は一応釘を刺しておく。
けれど、この学校で俺の言う事聞く奴なんているものか。
すいません・・・今回は此処までで・・・。
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