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第13話 教師としての俺と・・・。

あれからずっと生徒達にケツを掘られ続けている。 ふと、朝目が覚めて俺は一体・・・アイツらにとって何なのだろうか。 そんな疑問が頭に浮かび上がってきたそんな疑問はもうとっくの昔に出ていてもおかしくない疑問だった筈なのだが俺は一切それを考える事を拒絶していた。 でも・・・今日は違った。 一気に不安になった。 俺だってアイツ等の俺への思いに対して返事をした事なんて無い。 それをしてしまったら俺はきっともう元には戻れないと知っているからだ。 好きだ。 そう言えたらきっととても楽になるのだろう。 だから、アイツ等が俺に対してどう思っているか等本当は考えてはいけないのだ。 「唯の性欲処理で良い。」 その言葉を口にした時に目の端から雫が落ちた。 生暖かい雫はどんどん俺の頬を濡らしていく。 起き上がり用意をする。 学校に行きたくない。 教師を初めて心の底からそう感じた。 いっその事、俺に新しい好きな人が出来てその人と結婚してしまえば何の問題も無いのだ。 アイツ等もきっと一時の気の迷いだと言う事に直ぐに気付くだろう。 俺が導いてやらなければならない。 それに、アイツ等が俺に興味を持ったのはこの香水のせいなのだから。 香水を手に取りゴミ箱に捨てる。 俺はもう、この香水をする事は無い。 もう、こんな中途半端な関係は終わりにしなければ。 俺とアイツ等は教師と生徒なのだ。 「教師である俺が何とかしないと・・・。」 ガチャリと扉を開けて外に出る。 俺の気持ちに反して空は晴天だった。 雲一つ無い空を見上げながら俺は歩みを進めていく。 通学路に入ると俺を待っていたのか京極が立っていた。 俺を見ると嬉しそうな顔をする。 「天魔はん、おはようございます。  先日はご無理をさせて申し明けありません。」 「あぁ、あの事か・・・気にするな。  もうあんな事するなよ?」 「え?  あぁ・・・はい。」 「それじゃぁ・・・俺は先に行くから。」 そう言ってから京極を追い越す。 京極は慌てた様子で俺を追いかけてくる。 「どうしはったんどす?  何かありました?」 「何にも無いよ・・・・・。」 「天魔半、何時もと違います。  何もあらへん事らしまへん。」 「何も無いって言ってるだろ!」 思わず声を荒げてしまう。 京極は肩を震わせ固まる。 俺は顔を伏せて歩いていく。 こうやって、生徒と教師・・・キチンと線引きをしていかなくては。 将来のアイツ等の事を考えなくてはいけない。 俺みたいな男を選ぶんじゃなくてちゃんとしたピッタリな人を選ばなければいけない。

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