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第3話
!?
男の手は、そこでようやく硬直した。
(つ、付いてるッ!)
慣れ親しんだ男性器が、そこにはにょっきり生えていたのだ!
途端に、女子高生(と、今までは思っていた!)が、大声で叫んだ。
「皆さん! この中に痴漢がいます! 気を付けてくださーい!」
男は慌てて手を引っ込め、素知らぬ顔をした。
しかし、初めての失態だ。
冷汗が、滝のように流れる。
次の駅で、男は逃げるように電車を降りた。
そして、それを確かめたニセ女子高生の少年は、にんまりと笑った。
「ざまぁみろ!」
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