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第33話
「よう、海。帰ろうぜ」
放課後、永亮が海のクラスへ迎えに来た。
「あ、今日は女子制服着てないな。良かった」
「永亮。サッカーは?」
きょとんとした海に、永亮はさらりと言ってのけた。
「あぁ、辞めてきた」
「辞めた!?」
まさか。
まさか、僕のために。
「これで、毎日一緒に帰れるな」
「ダメだよ! 僕のせいで、そんな!」
「海のせいじゃないよ」
これは自分で決めたんだ、と永亮は言った。
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