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第13-1話●魔法がズルい

 少しでも何かに触られると体が勝手に疼いて、頑なに抵抗したがる俺を壊していく。  あまりにも急すぎて、思わず「ごめん、待って……っ」と裏返った声で訴えるが、 「俺に命令するな。こんなにあっさり崩れて面白くなってきたのに……どこまで乱れるんだろうな?」  手を止めるどころか、ケイロは無慈悲に俺の体に手を這わせ、首筋に吸いつき、俺をおかしくしてしまう。  着ている物を全部脱がされた時には、もう俺の息は絶え絶えでぐったりしていた。  せめて見せたくない所――特に、あっさり快感に負けて完勃ちしたムスコ――を手で隠したいところだが、腕に力が入らないし、そもそも自分から動いても体が感じて墓穴を掘っちまう。  このロクでもない体にしたケイロを睨みつけるが、潤んだ目でそれをやってもコイツを喜ばせるだけだった。 「そんな恨めしそうな顔をしてどうした? 早く俺と繋がりたくてたまらないか?」 「ち、ちがう……そんなワケない――あァ……っ」 「前よりもこっちを触られて良い声を出されても、説得力がないな」  うぅ……尻を撫でられて思わず変な声を出してしまった俺自身が恨めしい……っ。  元に戻ったら覚えておけよ! と俺が怒りと恨みを募らせていると、ケイロの唇がかすかに動く。小声で早口すぎて聞き取れない。  またロクでもないことをされそうな気がして、思わず逃げようとずり上がってしまう。でも無駄な足掻きだと言わんばかりにケイロは俺の肩を押さえ、もう片方の手を俺の尻へと伸ばしてくる。 「やめ……っ、んな汚いところ、触んなぁ……ッ」 「心配するな、すぐにきれいになる」  ……どうしよう、嫌な予感しかしない。  ケイロの不穏な発言に内心冷や汗をかいていると――にゅるり。生温かくて粘ついた何かが尻の割れ目に貼り付き、俺の中へと這い入った。

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