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第13-2話●魔法がズルい
「な……?! うぁ……ナカ……ひっ……動いて……やだぁぁ……!」
ワケの分からないものが体の中で蠢いて、思わず俺はシーツを掴む。
ぐりゅん、ぐりゅん、と円を描くように動きながら、奥へ、奥へと進んでいく感触。怖くて仕方ないのに体は激しく疼いて、俺の心と裏腹にびくんっ、と全身が甘く跳ねる。
もう意地もプライドもあったもんじゃない。俺はケイロの腕に指をかけ、か弱く掻きながら訴えた。
「これ、やだぁ……やめろよ、変なもん入れるの……なあ、頼むからぁ……っ」
「そう怖がるな……水の魔法のひとつで、中を洗っているだけだ」
「あ、洗って……? そ、それだけ……ぁあ……ッ」
「ついでに潤滑剤の効果も付与してある……潤いは十分か、確かめてやろう」
悪戯な笑みを浮かべながらケイロは俺の中へ指を捻じ込んでくる。
指先で入り口を軽く揉んだだけで粘った音が聞こえてきて、それが耳に入ってくるだけでも恥ずかしくて死にそうだ。でも気持ち良くて、ずぶずぶと沈んでいく指がたまらない。
「あ、ぁ……ン……はぁ……ぅぅん……」
「指だけでも気持ち良さそうだな。中も十分に柔らかい……なんだかんだ言いながら、やっぱり悦んで俺を受け入れる体になってくれたな」
言いながらあっさりと指を引き抜き、ケイロが自分の服を抜き出す。
細身の割に筋肉がついた、しなやかな体が現れて思わず俺は見入ってしまう。顔も良くて体もなんて素直に羨ましい。
……でも、そんな恵まれた体に絡むのが俺って……残念だなあ、お前……。
こんな現実あり得ないよなあ……頭フワフワしてるし、本当は夢なんじゃないか? そうだよな。夢だ、夢。一晩コイツと寝れば消えるんだ――。
――だから、さっさと受け入れちまったほうがいいんだ。
俺の脚を大きく開かせて体を割入れてきたケイロを、俺は溶けてぼんやりした目で見つめる。
グッ、と尻の奥が押されたと思った瞬間、ケイロの硬くなったものが俺の中へと一気に沈んでいった。
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