「！？」 　あまりの事に、声も出ない。 　お、男同士でキス！？ 　確かに佐々木先生は好きだけど、そういう意味じゃなくって！ 　そうこうしているうちに、佐々木は透の唇を割って舌を咥内に差し入れてきた。 　柔らかな舌が上顎をかすり、透の舌に絡んでくる。 「……！」 　透はようやくもがき始めたが、その時には佐々木はすいと彼から離れていた。 「どうだった？　大人のキスは」 「ふッ、ふざけないで下さい！」 　濡れた唇を手の甲で拭い、透は佐々木を睨んだ。 　だが、大人の佐々木は怯まない。 　そんな透の態度まで、余裕で楽しんでいるかのようだ。