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第10話

 佐々木は身を強張らせる透のブレザーを脱がせ、ネクタイを解いた。  そして、もう一度キスをしてきた。  分厚く、長い佐々木の舌が、透の咥内をたっぷりと舐め喰らう。  舌先で喉奥までくすぐられ、呼吸が苦しくなってきた。 「興奮してきたか?」  ひどく冷静な、佐々木の声。  透は、固く目を瞑った。 「返事は?」 「別に、興奮なんかしてないです」  強がる透の態度を笑うと、佐々木は指先でシャツのボタンをゆっくりはずしていった。

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