7 / 24
第7話
明日も勤務だから、と午前様にならないうちに二次会も終わってしまった。
酒や夜更かしに強い連中は三次会に繰り出して行ったが、翔吾と凌也は加わらずに家路についた。
「よかったら泊まっていけば? 私のマンションの方が近い」
「そうします」
繁華街を抜け、街灯がお行儀よく並ぶ道を二人歩いた。
「さっきは参ったな」
「え?」
「いや、ところで凌也には好きな女の子いるの?」
あの話か、と凌也は眉根を寄せた。
どうして年上の男性は、こうも自分の恋人の有無にこだわるのか。
「ストアに寄りましょう」
眼の前に開けた24時間ストアに、凌也は助けを求めた。
こんな時は、無理矢理話の腰を折ってしまうに限る。
時計は、すでに0時を回っていた。
ともだちにシェアしよう!