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第11話
「凌也、すまないが出る時に明かりを消してくれないかな」
「はい」
兄をベッドに横たえると、凌也は立ち上がりドアへ向かった。
そして灯りを落としたが、部屋から出てはいかなかった。
そっと足音を忍ばせて、凌也は暗闇のベッドサイドに立った。
そして、仰向けに横たわる翔吾の唇にキスをした。
「!?」
翔吾は、飛び上がるほど驚いた。
寝室には、もう自分一人だとばかり思っていたのだ。
その上、いきなりキスされた。
そしてその相手は……、相手は……。
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