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第18話
「おじゃましまーす」
「はい、どうぞー」
バイト先が同じ真希と、いつものように一緒に俺の家に帰ってきた
真希はバイトの日、俺の家によく泊まる
「あー、疲れたぁ……」
「そーだな」
真希はそう言うと、胡座をかいて座る俺に近づいて、向かい合うように座ってきた
「おい、真希……」
「なぁにぃー……」
「……眠いのか」
「んー……」
「このまま寝るなよ!?」
「んー……」
言っても一向にどかない真希に戸惑う
「おい、真希!」
「んぅ……だぁって、こうちゃんといると……あんしん、するんだも…ん……」
そう言って俺の上ですやすやと眠る真希
ほんと、勘弁してくれ
「……今日は夕飯抜きか……」
落胆しながらも早まる鼓動を、どうにか落ち着けた
「……真希…好きだよ……」
好きだよ真希、大好きだ
だから早く、俺を諦めさせてくれ
期待させないでくれ
俺といると安心する、なんて言わないでくれ
きっとお前といる時に、一番汚いことを考えているのは俺だから
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