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第30話

゙残念、俺はお前が嫌いだ゙ 「そーなんだ?でも俺は君が大好きだよ」 「……ばっかじゃねーの。きもい」 「君より頭いいよ、俺」 「はいはいそーですねすみませんでした」 「で、返事は?」 「さっき言ったろ」 「聞こえなかったー」 「俺はお前が嫌い」 「ごめん聞こえなーい」 「サヨウナラ」 「わ、待って待って」 「……」 「ごめんって、分かった。好きになってもらえるよう頑張るね」 「いい」 「勝手に頑張る」 「……あっそ」 「というわけで一緒に帰ろう」 「拒否」 「え、ひどい」 「聞こえませーん」 「仕返しですか……超可愛い」 「俺日本語しか分かんない」 「え、無意識に違う言葉喋ってたかな」 「自慢ですかくそやろう」 「してないけど」 「うざいきもい」 「ほんと言葉遣い悪いね」 「悪くねーし。つか離れろ話しかけんな」 「好きだから無理ですー」 「……」 「ね、土曜日空いてる?」 「……」 「おーい」 「……」 「……無視ですかーい。…おーい!!!!」 「うるっさい!!」 「無視するからじゃん」 「話しかけんなって言った」 「分かったなんて言ってない」 「俺はお前と話したくないの、分かった?」 「ボクワッカリマセーン」 「あらごめんなさい。日本人じゃなかったんですね、goodbye」 「日本人だよ、ごめんなさい。無駄にいい発音で挨拶して行かないで」 「無駄って何だよ。大事だろ」 「うんそーだね、そーでした。で、土曜日、」 「無理」 「即答ー…残念」 「じゃ、今度こそほんとにさようなら」 「あ、ちょ、うわ、足速!? ……あーあ、行っちゃった。…………言っちゃったぁ……はぁ、頑張ろ」

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