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第31話

 「愛都君身長高いし、筋肉も均等についててすごくきれいな体だねぇ~。でも肌白くてエローい」  「つーか、恵お前痕つけすぎじゃねえか?」  「はっ、愛都は俺の犬なんだ。当たりまえだろ」  太股に感じる指の感触。指が太股の際をなぞるたびにもどかしい気持ちになり、ビクつく自分の体が嫌で嫌で堪らなかった。  「んッ、は...。あはは、愛都君の顔いいね。なんか僕興奮しちゃうよ」  「...ッ、はぁ、は...」  漸く唇が解放され、酸素を求めるように荒い呼吸を繰り返す。  先ほどと違って欲情しきっている目をした永妻に俺は心底嫌気がした。  「...っ、んんっ!!...ぁ、痛っ、」  突如訪れた下半身への痛み。 後ろの穴に無理に入ってくる指によって引きつるような痛みが生まれる。  「...きっつ。恵とヤりまくってるくせに締まる...」  香月は俺の太股を掴むとグッと前の方に押し曲げ、指が入りやすいように俺の体勢を変えてくる。  その体制が苦しくて口からでかけた言葉もつまってしまう。  叶江と何度ヤろうとも慣れないこの行為。  ましてや香月の場合、ただ慣らすためだけの機械的な動きのため、俺に訪れるのは苦痛だけで快感などは微塵も感じられなかった。  「うわ~、すごい萎え萎えじゃーん。かわいそうにね。俺が高めてあげるよぉ」  「ひっ、ぃ...ぁ、やめっ」  俺の横に来た綾西は笑いながら俺の萎えたそこに手を伸ばし、ユルユルと上下に扱いてくる。  徐々に高まる快感の波に俺の頬は赤く蒸気し、息が荒くなっていく。  不意をついて口からこぼれそうになる声を唇を噛みしめて堪える。  わざとらしく聞こえる水音と自分のくぐもった声がやけに大きく頭の中でこだました。

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