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第125話
「え、な、何」
急に香月は愛都の腕を掴むと引っ張り上げ、湯の端にある岩の上に腰を掛けさせてきた。
まさかここで本番までやろうというのか。
いくらなんでも、ここではリスクが高すぎる、と香月の行動を止めようとした。――― だが、その時香月は予想外の行動をしてきた。
「こ、香月...くん、?」
「大人しくしてろ」
何と香月は愛都の下半身に顔を埋め、萎えたそれを口に含んできた。
陰茎を上下に扱かれ、亀頭を念入りに舐められる。その行為に堪えられるはずもなく、愛都の性器は徐々に熱をもち、勃ちあがってきた。
「...ぅ、あっ...イキ、そ...」
そして完全に勃ちあがった時、姿を現した先端の鈴口を舌で強く抉られ、先走りを吸われる。
ついに我慢ができなくなった愛都は香月の口から自分のものを離そうと頭に手を添える。そのまま力を加えるが香月はその力に抗い、激しく手で陰茎の裏筋を擦りあげさらに刺激してきた。
「あっ、や...こう、づきく...っ、ぁ、ん゛んっ、」
「...んっ、」
ビクつく肢体。麻痺をしたかのように下半身から力が抜け、愛都は肩を上下させて呼吸した。
― 香月の口内でイってしまった、
荒い息遣いの中、香月のことを見下ろす。すると香月は愛都を見上げ...
― ゴクリ...
口に出された愛都の精子を飲み下した。喉仏が動く様子を目の当たりにした愛都は、思わず目を見開く。
「あ...飲ん、で...んっ、ふ...ぁ、んん...っ、」
そして香月は立ち上がり、そのまま愛都の唇を貪り始める。口腔を犯してくるその舌は当然のことながら苦く、それが自分のものだと意識した途端、愛都の中で吐き気が生まれえずきそうになった。
だがそこでそうしてしまえば今日のことが台無しになってしまうとわかっていたため、自身を叱咤して堪える。
歯列をなぞられ舌を吸われる。流し込まれる唾液は咽頭を通って体の中へと侵入していく。
気持ち良い。だが気持ち悪い。
2つの感情が混ざり合い、眉をひそめた。しかし、
「香月君...」
唇が離れた瞬間、愛都は頬を上気させたまま微笑み、香月の瞳を見つめた。
「...また明日も可愛がってやるよ」
そうすれば香月は満足したように口角を上げ、愛都の頬にキスをすると湯を上がる。
すると、愛都が出てくるのを待っているのか、その状態のまま立ち止まってこちらを見てきた。
「俺は、ちょっと疲れたからもう少ししてからあがるよ。」
愛都のその言葉をきいた香月は愛都のことを鼻で笑い、そして露天風呂を出て中に入っていった。
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