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第25話
「斎藤さん、着替え終わりましたか? 入っても、いいですか?」
「ああ、いいよ」
海斗には、お礼を言わねば。
そんな風に考えて、尊は弾んだ声を上げた。
しかし、入って来た海斗に、息を呑んだ。
「じゃ~ん! どうです? 俺の女装姿!」
そこには、尊と同じように女子制服を身につけた海斗が立っていたのだ!
「か、海斗! お前!?」
「俺、女装癖はないけど。斎藤さんに付き合って、着てみました!」
へへへ、とスカートの裾をつまむ海斗の指先は、科を作っている。
「に、似合うぞ」
「どうも」
だが、海斗の行動力は底知れなかった。
「斎藤さん、今から出かけましょう」
「この格好で、か!?」
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