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第18話

 しかし、続く話が良くなかった。 「父さんなんか、自家用セスナ買ってもいい、って言い出してさ」 「え?」 「俺もライセンス取って、後は自由に空を飛んでもいいんじゃないかな~、って思って」 「伸彦!?」  満は電話を握りつぶす勢いで、声を張った。 「大勢の人たちの想いを乗せて、空を飛ぶのが夢じゃなかったっけ?」 「そういう、やりがいのあるフライトもいいけど、気軽気ままに飛ぶのもいいと思わない?」  伸彦。  このままでは、彼は旅客機のパイロットへの道を自分で閉ざしてしまう。 「……電話じゃなんだから、明日会えない? 伸彦」 「いいな。初詣、一緒に行こう」  待ち合わせの時刻と場所を決め、満は電話を切った。  そして、すぐさま三ツ矢へと連絡を入れた。

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