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第31話
ぐちり、と先端を捻じ込んだ時に、少しキツイかな、と思ったのだ。
最初は。
(要らない心配だったみたいだ)
満の蕾は、呑み込むように伸彦を迎えてくれた。
そして今は、攻める伸彦をも翻弄している。
「あぁッ、はぁ、はぁ。んッんッ、うぅ、あぁあッ!」
こんな可愛らしい声で啼きながら、食いちぎらんばかりの蠕動で伸彦を締め上げているのだ。
「満ッ、悦いか。そんなに悦いのかッ!」
「うっ、く。バカぁあ、伸彦ッ。あっ、あっ、もうイヤぁあ!」
満の内壁が、内に外にと伸彦の分身を翻弄してくる。
貫こうとすると逆に押し出し、退こうとすると、逆に引き入れてくる。
「あぁ、ヤだ。気持ち、悦いッ。気持ち、悦すぎて、死んじゃうぅッ」
「死んでくれるなよ」
伸彦に揺さぶられながら、満は啼き悦がり涙まで流した。
しかし、腹上死するかもしれないと、危機感を持っているのは伸彦の方なのだ。
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