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第二章・25

「ん、ぅん。うぅ」  何もされていないのに、声が出てしまう。  ぴくん、ぴくんと体が悶えだす。  たまらなくなって、両脚をゆっくりとこすり合わせる。  そんな玲の動きに、拓斗は意地悪く声をかけた。 「欲しいだろ? 欲しいっていいな。そしたら、してやるからよ」  違う、と言いたかった玲だったが口をついて出る声は言葉にならず、ただ熱い息とともに吐き出される意味をなさないうわ言めいた喘ぎだった。 「ちょっとやり過ぎじゃないか?」  そう言いながらも、秋也はくすくす笑っている。  拓斗は、さらに意地悪な事を言った。 「目には目を、歯には歯を。お薬なんかに手ぇ出したお仕置きだぜ。な、玲」 「ごめんなさい、もう、しません。だから、赦して」 「だから、そうじゃねえだろ? して欲しかったんだろ。素直になれよ」  息も絶え絶えの玲の体を、拓斗の手が舐めるように滑る。 「あぁ、ん。あ、あ」  だが一撫でしだだけで、その手はどこかにいってしまう。

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