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第二章・24

「ん、んんッ。あんッ!」  耐えても耐えても、声が漏れ出てしまう。  身をよじって逃れようとしたが、二人がかりの掌に簡単に抑え込まれてしまう。 「我慢すんなって。声、出してみ? ん?」 「いや。あ、あぁん!」  喉の奥で笑いながら玲の体をいじめる拓斗に、わざと敏感な部分を選んでじっくりと塗り込んでくる秋也。  玲の体はどんどん火照ってきた。  熱い昂ぶりに、呼吸が苦しい。  息をしようと口を開くと、意に反して嬌声がでてしまう。 「あぁ、いや。もう、やめて。何、これ。拓斗、何なのさ、これ」  苦しげに吐く息も艶めいている。  喘ぐ玲に、拓斗は楽しげに答えた。 「媚薬オイル。効くだろ~? 気持ちいいだろ?」 「ヤだぁ。やめて。そんなのダメぇ」 「じゃあ、やめる」  ぱ、と拓斗は、いともあっさりと玲の体から手を離した。  秋也もその意をくんで、やはりその体に触れるのをやめた。  はぁはぁと荒い息を吐いて小さく震えていた玲だったが、やがてその震えは大きく引き攣ってきた。

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