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第五章・13
「さて、これくらいにしとくか」
これ以上のめり込むと、指どころかもっと太いものを突っ込んでかき回したくなってくる。
拓斗がそっと体を離すと、玲はくたんと前にくずおれるように倒れた。
絶頂は与えられなかったものの、細かく何度も昇りつめた玲は小さな声を洩らしながらひくひくと身を震わせて横たわっている。
「気持ちよかったか?」
「んぅ……」
秋也の問いかけにも応えきれず、ただ熱い息を吐いている。
拓斗はそんな玲の体を清潔な蒸しタオルで拭き清め、乱れたパジャマを整えた。
汚れたシーツを変えてしまうと、今までのことはすべて夢の中での出来事のようにすっかり跡形もなく消えてしまった。
「じゃあ、おやすみ」
軽く頬にキスをした後、二人の男は寝室を後にした。
そして、俺たちは何も知りません、とでも言うように、ソファの上で寝た。
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