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第1話

屋上で寝っ転がって空を見つめる 太陽のポカポカが心地よくて 目を閉じあと少しで寝れそうだなーと思っていると、 「おい。東雲授業に出ろ」 俺しかいなかったこの場に 急に声が聞こえ目を覚ますと 「あんた誰だっけ?」 見た事あるけど 誰か思い出せないヤツがいた。 「はぁ。お前の担任の九条先生だ。 毎日会ってんだろうが。 まあ、お前ほぼ教室にいねぇけど。」 なんだ、担任か。 言われてみればこんな顔だった気もする。 2年に上がってコイツが担任になって まだ1週間しか経ってないし、 教室にほぼいない俺が知ってるわけない。 「その担任が俺になんの用?」 「だーかーらー、今授業中だろ! さっさと教室行くぞ」 授業、ねぇ。 「行かない。」 勉強する事なんてないし アイツが高校は卒業しとけって言ったから 来てるだけ。 この学校はテストで良い点を取り 朝のHRと帰りのHRさえ出れば授業に出なくていい、俺は毎回1位を取ってる。 なので授業に出る必要なんて無いし ここで昼寝をしていても問題ない。 なのに、 「俺の授業ぐらい出ろよ!」とうるさい。 なんでだよ。めんどくさい。 「嫌でーす。気が向いたら行くので さよなら。」 もうこれ以上話す事は無いと 再び目を瞑った 「おーい、東雲くーん」 「東雲ー」 「燐ー」 「りんりーん」 うるさい。勝手に名前呼ぶな。 りんりーんってなんだ。 てかさ、 「アンタが今ここにいるって事は、 今アンタの授業じゃないんでしょ? アンタの授業じゃないのなら今すぐ行かなくていいんじゃん。アンタの授業行くから消えろ。」 「ちゃんと来いよ!約束だからな。」 「はいはい」 奴はまだ何か言いたそうだったがチラチラこちらを気にしながらもやっと出て行った。 あの担任だるすぎるだろ。 九条だっけ? 顔は良いけど中身ブスだな。 あれは、付き合えば絶対束縛しまくるタイプ。 俺はスグ冷めちゃうタイプの人間。 束縛とか嫉妬とかだるくない? 「毎日連絡してよ」とか「今日話してた子だれ?」とか「連絡先私のだけにしてよ!」とか だるいし俺は自由が良い。 今更他人に合わせるとか無理。 俺がアイツとの約束なんて守るわけない。 俺は誰の指図も受けない。 あの日からずっと1人でここまで来たんだから。 両親も友達もなにもかもない。 普通に生きてたら皆にあるものが俺にはない。 あ、でも1人だけ友達でも親でもないが 甲斐甲斐しく俺の面倒を見ようとしてくれる 気にかけてくれる強いて言うなら兄的な存在がいる。 俺に高校は卒業しとけ!と言ってきたヤツ。 まあ、そいつの事は置いといて… アイツの受け持ち授業なんだったかなぁ。 何時間目だったっけ? …行くとは言ったけど思い出せないし、 行く必要ないよな?

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