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第20話

 祐太朗の手紙は、週一くらいの頻度で今も続いていた。 『図書室で、一緒に宿題やらないか』 『今度の球技大会、同じ班になってくれないか』 『放課後、本屋に寄らないか』  放課後、書店で雑誌をめくりながら、秀はかねてから不思議に感じていたことを祐太朗に訊ねてみた。 「何でいつも、手紙でお伺い立ててくるの? やっぱり、恥ずかしいから?」 「それもあるけど、その方が戸川も断りやすいだろ」  そうか、と秀は考えた。  確かに面と向かって『今度の球技大会、同じ班になろう』と来られるより、断りやすかった。

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