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第1話
俺は叶と電車に乗った。
紺色のセーラー服には襟、袖の先、短すぎるスカートの裾に赤いラインが二本入っていて、今改めて見るとレトロだと思うが、可愛いキミにはピッタリだ。
でも短すぎるスカートは可愛いパンティが見えるんじゃないかと、俺は気が気じゃないけど見たい。
それでもギリギリ見えないところがチラリズムを誘う。
スラリと伸びる白い美脚は陶器のようでいて柔らかそうで。触れたらきっと……、いや今はダメだ。
「……あっ」
この時間帯の電車は混む。
後ろの他人がその中で身動ぎをとったら、短すぎるスカートが乱れ薄紫色のパンティが見えた。
「ゃ、」
叶は一生懸命スカートを整えようとしたが、逆効果で、動く度にスカートが乱れ、可愛いパンティが顔を出した。
「せっ先輩……!!杉原先輩、助けてくださぃ」
叶は困って俺に助けを求めてきた。
でもそのときの俺は隣でその状況を楽しみながら笑って見ていた。
「大変なことになっちゃったね」
俺がそう言うとキミは切なそうに顔を歪ませた。
とてもエロティックなこの状況が楽しくて、俺は目的の駅まで眺めていようと思っていたそのときだ。
「ひぁっ!!」
……叶の様子が変わった。
乱れるスカートではなく、乱れてでも俺の近くに自ら寄ってきた。
「あっ……ぃゃ」
「俺と近くに居すぎると、ガッコのヤツに会ったら『バレる』んじゃないの?」
それでも叶は俺に寄って来る。
パンティが丸見えで、なかなか美味しい状況だけど、どうも様子が変だ。
そのとき俺は気が付いた。
叶と一緒に流れるように移動してきた、中年サラリーマンのゴツい手が、キミの可愛いパンティや尻に触れているのを。
俺は一気にイライラした。
「おいで、叶」
叶の腕を引き、背中にその片腕を回して、尻を触る中年サラリーマンのゴツい手を思い切り握りしめた。
「俺の『好き』な子に、なにしてくれてんの?」
中年サラリーマンは俺の今まで培ってきた睨みに、怯えて次の駅に慌てた様子で下りていった。
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