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第7話 *
間島の手によって呆気無く射精させられた三木は脱力したまま、胸に顔を埋める間島の頭を撫でた。
「……もう、まー君。そんなえっちなこと、どこで覚えてきたの?」
「ママとしか、こういうことしたことない……」
「そんな、ママが教えたみたいな言い方、めっ、だよ」
胸に頬をすり寄せて甘える間島の頭を両腕で抱き締めて、三木が頬を赤くしたまま笑う。
暫く抱き合っていると、不意に、間島が小さく身じろいだ。
「……ねぇ、ママ」
「ん? どうかした?」
「弟がほしい」
「……えっ?」
間島の言葉に三木が目を丸くした。
刹那。
「──ママ、弟……つくろう」
間島がズボンを、脱ぎ始めた。
──『どういうことか』と、三木が理解した時。
──それは、間島が三木の脚を抱え上げた時だ。
「ま、まー君っ、待って! ママ、今イッったばかりだから──」
「弟ほしい」
「ママの話はちゃんと聴──まっ、まー君っ、待ってってばっ!」
ズボンを脱ぎ、下着から取り出された間島の男根は……強く、存在を主張している。
決して、間島と交わるのが初めてというわけではない。ただ三木は、受け入れる心の準備を済ませていないだけだ。
そんな三木の戸惑いを無視し、間島は自身の熱を三木の後孔に押し当てる。
「ママ、お願い。エッチしたい」
弟という建前はどうしたのかという三木の疑問は、間島の目を見たら……一瞬で、消え失せてしまった。
愛しい間島に熱く見つめられて、間島に甘い三木が【拒否】という選択肢を思い付くはずがないのだから。
「……本当に、まー君は甘えん坊さんなんだから」
その声には、怒りも戸惑いも……一切、含まれていなかった。
──ひたすらな、慈愛だけ。
逸物の先端を押し付けられ、三木の体が小さく強張る。生理的な反射だ。
「ママ。……いい?」
先ほどまでの勢いはどうしたのか。間島が恐る恐る、三木へ訊ねる。
三木は声と同じく、慈愛に満ちた目を間島へ向けた。
「うん。……まー君、おいで?」
両腕を広げた三木に、間島が抱き付く。
「ママ、好き。大好き」
「ありがとう。ママも、まー君のこと……大好きだよ」
「ほんと? ……嬉しい」
そして間島はゆっくりと……三木の内側へ、自身を埋めていった。
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