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第2話

「隼♪」  後ろから抱きつかれて、飛び上がった。  振り返ると、そこには愛らしい年下の少年が笑顔を向けていた。  圭(けい)。  女友達が、たちまち色褪せる。  どんな女より、美しく可愛らしいその笑顔。  どうしてこいつは男なんだろう、と何度頭を抱えたことか。  女なら、一も二もなく自分のものにしているのに!  そんな隼の心中も知らず、圭はにっこりと話しかけてきた。

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