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第8話
指先で乳首を優しく掘り起こし、指腹を擦り付ける。
転がすと、圭は目に見えて悶え始めた。
はあはあとせわしく息をし、時折びくんと身をよじる。
「隼……」
困惑した声に、隼は探るような眼を向けた。
「気持ちいいか?」
とろんとした圭の眼は、返事をしなくても肯定している。
それでも律儀に頷く圭が、たまらなく可愛かった。
「治療が効いたようですね。では、お薬を塗ります」
声がうわずる。
隼は、そろそろと顔を圭の胸へ近づけていった。
お薬なら手で塗るはずなのに、と圭は不思議に思ったが、自分の身に起きている得体の知れない昂ぶりにすっかり呑まれてしまっている。
次第に近づく隼の顔を、どうすることもできずに受け入れた。
隼の熱い息が、胸にかかる。
唇の熱が、空気を伝って感じられる。
その唇がついに胸に触れてきた時、圭は大きく引き攣った。
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