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第10 服の下の秘密 3 ※

まず御饌(みけ)に求められる事は、当然ながら貞操だった。ろくに自分の手でさえも慰める事はなく、例え身体が熱い時でも、ひたすらに絶える事が当然だった。 この身は黒族の長子へ献げられるものだから。 だからこそ、レフラもこの身体に触れるのは、ギガイだけだと思っていた。それなのにこの身体の内を裂いて、胎を開く初めてさえも、ギガイ以外の禍々しいモノだなんて。 「い、いやぁぁ、やめっ、ひぁあ!!」 こんな扱いはいくら何でも酷すぎる。絶えきれないと涙が溢れ、朱の塗られた唇からは悲鳴が何度も上がっていく。 それでも唯一この場で救い出せるはずのエクストルには、そんな気は微塵もないようだった。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ レフラの薄い腹の上に置いた指で、体内を蠢くイグリアの根の動きを感じる。 もう良いか、とレフラの上から立ち上がり、抑えつけていた身体を解放する。 辛い刺激に翻弄され、シーツの上で身悶えるレフラの身体からなぜか花の香が香り立った。 「ほう、これは」 穢したいと男の征服欲を刺激する様と、沸き立つ色香。それに重ねてこの香りだ。 レフラの身体の秘密を知った時から、ギガイの御饌(みけ)へは相応しくない、と脱落印を押しており、その身は下賜して頂くように、ギガイへは奏上するつもりだった。 そしてギガイには完全な女性体の別な跳び族を、と思っていた。 それでもこれほどの玉ならば、その下賜先に名乗り上げても良いだろう。 孕み族とさえ言われる一族など、取るに足らないものだと思っていたが、被虐に咽ぶ様にはひどく煽られる。 ペットのような扱いとして、手元に置くのも良いかもしれない。 「あっ、ぁぁあ、あっ……」 叫ぶ制止も役に立たないまま、胎の奥まで犯されて、口から漏れ出る声は擦れていた。 そんなレフラの後孔から、何本か伸びた蔓が太股へ絡みつき、柔らかい花弁を持った花を開いていく。 行為の禍々しさに反した可憐な花は、普通は女性の胎の成分を糧に開く花だった。 「本当に子を成せる身体とは」 その花を興味深げに見つめながら。 (いざとなれば私の子を産ませるか) そう独り言ちて触れていた花弁をグシャッと握りつぶした。そのまま、その蔓が這う両脚を大きく開かせる。 「っああぁあ、ひっぁ!!」 動きに合わせて引きずられた蔓が内部を擦ったのだろう。その声を心地良く感じながら抜き出そうと蔓を掴む。だが、抵抗するように更に先を伸ばした蔓の1本が、レフラの小さな茎へと絡みついた。 ほとんど息絶え絶えのレフラには、その事に気が付く余力はないようだ。 その蔓の動きを興味深く追いかける。 この種は埋められた者を極限まで責めながらも、決して内の粘膜を傷付ける事のない優秀な責め具だ。 この先に予想される蔓の動きは、レフラにとっては更なる淫虐と成りながらも、決してそこを傷付ける事はないだろう。 「ついでにここの動きも確認できるからな」 ちょうど良いとばかりに、手を離して見守った。

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