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第四章・15
すでにお互い一度交わり、達して火照った体を冷ましながら衛と陽はゆるりと愛し合っていた。
ベッドの上に、胡坐をかいて座っている衛。
その両足の間の付け根に、陽は顔を潜らせていた。
「ん、んッ、ふ。は、はぁ、あぁ、んぅん……」
小さく声を洩らしながら、熱い息を吐きながら、陽は口で衛を愛撫していた。
唇で含み、舌で舐めあげ、唾液で濡らす。
時折、自分でもびっくりするくらい大きな音がじゅるりと響き、そのつど頬を赤らめながら衛を愛した。
今まで散々いろんな人間に体を許してきたが、フェラチオはほとんどやったことがない。
請われて、渋々お義理程度に咥えただけだ。
男のペニスは、気味の悪い色や形でおぞましかった。
だが、衛は。
衛にだけは、まるで自然に自分から咥え込んだ。
僕をたっぷり愛してくれる衛。
僕も、彼を愛してあげたい。
そんな気持ちが素直に湧き上がった。
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